郷間夢野さん大島奈王さんの作品展

 

 
日本とデンマークを中心にご活躍の版画.水彩画家の郷間夢野 さんと
陶芸.彫金家の大島奈王さんの作品をお預かりしミニコーナーにて展示しています。

優しさに満ちた作品の前に立つたびにほうけたように眺めてしまい
時間を忘れてしまっていることにはっとします。
遠くまで旅をさせる物語と同じように旅中にいるような感覚。
デンマーク滞在中のお話をうかがったせいもあるかもしれないけれど、
それを聞かずとも時間を忘れるほどの旅をした気分に変わりはなかったでしょう。
そして作品そのもののあたたかなお二人の人柄にも惹かれました*.°

若干デコラティブがかっているcroixilleの空間では、
作品の良さを損なうのではと心配しながら展示に立ち会いましたが、
見事に溶け込み、感嘆するばかりです。
けれどここだけ...時も空間もここではないどこかのようで
静かに心が穏やかになっていくのを感じます。

一年を通し各地で展示会を開催されているお二人ですが、
たまたま12月だけ展示のご予定をされてなく、
なんだか出会うべくしての出会いであったような今回の幸せな運びとなりました。
期間は12月末までとなっています。
少し早めに納品していただけたので、この間に訪れたお客さまにも
たいへん喜ばれ自分のことのように嬉しいです。

そう確か、真っ白な雪が小さきものたちにふわりと被さっている絵を初めて見たとき、
夢野さんは、雪に覆われた冬が好きなんです、と言われて、それから、
作品一つ一つのエピソードを丁寧に教えてくれました。
夢野さんにお会いしたときも、その後にお会いした奈王さんも
わたしの目の前にいるけれど(きっとどこにいてもそうのはず)
一面の雪景色や広い草原にいるような雰囲気がありました。
そして作品はそんなお二人を映した形のようです。
写真では伝えられないこの感覚をぜひ皆さまにもお届けしたくてたまりません。
ぜひぜひ一度、足をお運びください。

さて、わたしはいつもの席とは反対側の
作品のよく見える位置に席を移しました。
それから珈琲に立ちのぼる白い湯気の向こうに作品を眺めると
またたまらなく好いことにも気づきました。

鳥

扉


女の子

小鳥 鹿


白熊

本




第7回読書会 『雪の練習生』多和田葉子著/新潮社・新潮文庫

第7回読書会のお知らせです。
11月27日(日)課題図書は『雪の練習生』多和田葉子著/新潮社・新潮文庫

「雪」の文字。11月の終わり冬を目の前にしての読書にはぴったりかと。
内容も雪国を代表する白熊??のお話になっています。
また、今年の春のことですが、多和田葉子さんは、写真家のデルフィン・パロディさんと、
詩と写真の展示会『OUT OF SIGHT』を白亜荘(croixilleは白亜荘にあります)で開催されました。
お会いしたことはないのですが、勝手ながらとてもご縁を感じています。

そしてなんと今回は、さいたま市で開催中の『さいたまトリエンナーレ2016』 の
『白熊の部屋』の会場へ読み終えた本を寄贈しインスタレーション作品に。
毎回、読書会が楽しくて、この様子を何か形にできないかと考えていたところだったので、
この企画展への参加は思い描いていた形になりそうで、すごくワクワクしています!
せっかくの本を寄贈してしまうことになりますので、寄贈は強制ではありません。
もしご協力でできそうでしたら一緒にまとめて贈ってみませんか?
(関係者の方へは連絡済みです)

概要は以下のとおり。『さいたまトリエンナーレ2016』HPより拝借。

〔多和田葉子さんからのメッセージ〕

白熊の部屋の本棚に並べる本を寄贈してください!

書き込みをした「雪の練習生」(多和田葉子著 新潮社/ 新潮文庫)を募集しています。

気になった文章に鉛筆で線を引いたり、感想、思いついたことや疑問を欄外に書き込んだり、
挿絵を勝手に描いたり、しおりを挟んだりなどなど、読者が痕跡を残した「雪の練習生」を寄贈してください。

白熊の部屋は誰でも中に入って本棚にある本を手にとり、他の人の読書の痕跡をのぞきこめる空間です。

 開催期間は2016年9月24日から12月11日まで。
旧民俗文化センターで世界のアーチストたちの様々なインスタレーションが見られます。

白熊の部屋の他にも多和田葉子の文学インスタレーションがいくつか予定されています。



「白熊の部屋」についてはこちらから↓
https://saitamatriennale.jp/event/1593

多和田葉子さんのHP
http://yokotawada.de/?page_id=22


告知が遅くなり(>_<)読書会まで時間があまりないかとおもいますので、
読了されてなくても、会の中で、印象に残ったところを付箋するなどお手伝いいたします。
読書会にご興味があれば、どなたでもご参加大歓迎です。
どうぞよろしくお願いいたします。

日  時  2016/11/27(日) 15:00~17:30
場  所  京都市左京区吉田二本松4-3白亜荘3号室 croixille店内
定  員  5名(先着順での受付です)

費  用  1,500円(珈琲or紅茶・お菓子付)
課題図書   『雪の練習生』多和田葉子著/新潮社・新潮文庫
申 込 先    croixille.s@gmail.com
      090-8235-2392

○最寄り駅 
京阪神宮丸太町(徒歩15分)
○バス 
市バス・京阪バス近衛通(徒歩5分)
○P無し
最寄りのコインパーキングをご利用ください。
近隣には3件ほどございます。

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【緊急】第11回長岡天神一箱古本市会場変更のお知らせ。11/19(土)

先日お知らせした長岡天神一箱古本市の会場が
雨天予報を受け、変更になりました。
詳しくはこちらです↓

◎変更のお知らせ
http://suirenndou.exblog.jp/23369207/

◎道案内・・・・会場(開田自治会館 かいでんじちかいかん)
http://suirenndou.exblog.jp/23369756/


道中は傘が必要かもしれませんが、会場は雨を気にせずに
ゆっくり本が選べますし、
きっと店主さんたちとのおしゃべりものんびり楽しめるはず♪
ぜひぜひ遊びにきてくださいね(^^)


榊翆廉堂さんの素早い対応、お客さまや出店者さんへの心配りに脱帽です。
ありがとうございます!
おそらく1、2日間で道案内も作成されたんだとおもいます。
びっくりぽんです!



第11回 天神さんで一箱古本市 11月19日(土)


 
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いよいよ今週の土曜日は、天神一箱古本市!
croixilleも出店します☆

天神一箱が10ページに渡って特集された雑誌『ヒトハコ創刊号』の
売れ行きも増刷を検討するほどに好調とのこと。
11月1日発売にもかかわらずもう品薄らしいのです。
きっと今回の天神一箱も一層の盛り上がりをみせることお楽しみに♪

主催の榊翆廉堂さんのブログによれば、

「天神さん境内では二軒の飲食店(うどん・丼ものとフルーツパーラー)が、
営業されていますので、どうぞご利用ください。
紅茶&スコーンのお店、
珈琲、りんごジューススタンド、おにぎりもあります。」

とのこと!お祭り気分でお出かけできます♪
気に入った本を見つけたら、家路につく前にパラパラめくってみたいもの。
その手元に美味しいものがあれば気兼ねなくパラパラできますね。
長岡天神はほんとのんびりした場所なので、日頃の疲れを癒しにお越しください。

写真に写る小さな白い冊子は、榊翆廉堂さんが作られたフリーペーパー
『わたしのすきなものvol.1~あたたかな一杯を~』です。
ポエカフェイベントに合わせて作られたという愛情には今も目頭があつくなります。
そして、その名のとおりのほっとあたたかくなる小さな一冊には、
昭和生まれであれば、きっと幼少期を思い出してしまうだろう記事とイラスト!
わたしもこのフリペを読まなかったら忘れてしまってただろうなその小さな存在を。
嬉しいことにcroixilleの名前も出てきます!
「すきなもの」というタイトルからも、これはわたしへのラブレターだとおもう、
思いこみ激しいわたし。
しかしなによりの素敵さは、フリペ全てのイラスト一点一点に
色鉛筆で色を塗ってあること。カラー印刷じゃないんです。
翆廉さんはフリペを渡すときも「雑だが」とか何とか雑ぽくおっしゃっていましたが、
色鉛筆でもくもく塗っているかわいらしい姿が浮かび、そのギャップにも、
わたしは萌え~となるんですよね^^♡
お店でも人気のこのフリペは、先日お店に来られた雑誌社の方までが、
感激されてお持ち帰りされました。
このフリペこそ「わたしのすきなもの」となりました♡


☆長岡天神一箱古本市の詳細はこちらをクリックください。

http://suirenndou.exblog.jp/23359162/

☆詳しい行き方はこちらをクリックください。
ちなみにこのご案内、天神一箱に訪れたお客さまから大絶賛されています!
道順を知っていていても一読されてみてください♪

http://suirenndou.exblog.jp/23352983/




 

Pippoさんのポエカフェ【その1】

 
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Pippoさんにいただいたお花**



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あまりにも幸せな時間だったから、終わってしまった寂しさで
放心が続いてる。
気がつけば、Pippoさんのポエカフェから一週間たっている。
みなさんへのお礼もツイッターでつぶやいたきり。すみません、涙。

改めまして、
ご参加くださった皆様、お力をお貸しくださった皆様、応援をしてくださった皆様、
開始前からお手伝いくださった榊翆廉堂さん緑の小舟さん、
そして、Pippoさん!ほんとうにほんとうにありがとうございました。
心から全力いっぱい感謝しています!

どれだけ素晴らしい会になったか、わたしの言葉では
とても言い表すことができません。
遠方やご都合で参加を見送られた方にもお伝えしたいのに。

あまりにも素敵な時間はあっという間で、今になると夢だったような
気さえしてきます。
当日だけでなく、この企画について話してきた一年近くの時も
一瞬のようにおもう。

Pippoさんとわたしが出会ったのは、わたしがお店をはじめて3ヶ月くらい
たったころでしょうか。
リビングという折り込み新聞に、ダンデライオンさん(町屋古本はんのき)が
Pippoさんの著書の感想を書かれた記事を見つけて、
それをツイッターにつぶやいたことがきっかけでしたが、
まさか、著者ご本人からご連絡をいただけるなんて、どれだけ仰天したことか。
最近話題のPPAPが、ネットってすげえ、とかいうふうなことを言ってましたが、
まさにそのとおり。たまげましたよわたしも。

それからあれよあれよとお話しがすすみ(あれよのあれよも奇跡な話)、
その間、わたしの不慣れなとこ、無知なとこ、生意気にもメールの返信が遅れたり、
ほんといろいろと申し訳ないことばかり浮かびますが、
そんなわたしにちっとも呆れたりしないで、ずっと優しかったPippoさん。

ポエカフェにご参加できなかったみなさまも、
Pippoさんのブログ『ぴっぽのしっぽ』にポエカフェiin京都までの日々を綴られていますが、
そのあたたかな眼差しをご覧くだされば、Pippoさんの人柄がすべて
お分かりいただけるとおもいます。というか知ってほしいです!それくらい惚れましたわたし。
そしてポエカフェがどれだけ素敵だったかも。
わたしの語彙力では雰囲気をつぶさにお伝えできないので、きっと読まれてくださいね。

ポエトリーカフェin京都の旅 【その1】~「ポエカフェ」まで(10/28~10/29)~
http://blog.livedoor.jp/pipponpippon/archives/52071762.html
ポエトリーカフェin京都の旅 【その2】~ポエトリーカフェ《少年・少女 篇》~
http://blog.livedoor.jp/pipponpippon/archives/52071777.html
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そしてわたしもPippoさんに倣って【その2】へとつづく(この記事の下)~



Pippoさんのポエカフェ【その2】

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「くれなゐの薔薇(そうび)のなかに倒れ伏すごとくに君は砂にまろびぬ」

Pippoさんのポエカフェで一番くじに当たったわたしが読んだ吉井勇の短歌です。

人によって思い浮かべる「砂」は違うのでしょうか。
南の島で育ったわたしにとって「砂」は、砂浜のそれしか浮かびませんでした。
詩(短歌・俳句を含め)の多くは小説のように細かい描写がありません。
少ない言葉で、見せたい風景を見せる限界の先は、
読み手に委ねるところもあるようにおもいます。
浜辺の砂しかおもいつかなかったことで逆に、思い浮かべる「砂」は
それぞれ違うのだと気づき、一句の流れから、「砂」は、ざらつく現実の隠喩にみえてきて、
現実と夢想の対比のようにおもいましたし、「君」が幼年だとすれば、あるいは恋人だろうか、
どちらにしろ儚い花のそれも薔薇(そうび)というインパクトに捕えられたあとは、
愛おしいもの美しいものは打ち拉がれる姿も愛しく美しい、というしかありません。

けれど、じゃりじゃりとした砂を新たに思い浮かべたことで、
最初にイメージした南の島の浜辺は、薔薇を「そうび」と呼ぶあまりの美しさ
もろとも消えてしまいそうで惜しく、
青い海のさらさらとした白砂、くれなゐの薔薇(そうび)、のままに残そうと。
しかしこれではコントラストが強すぎる。欲張りなわたしはさらに、
くれなゐの薔薇を、うす紅に(それとも碧いにしようかなど)
真っ青な海も、夜明けにみる淡い海の色に、
まろびぬ姿を星砂に横たう少女にしてしまい、
未熟さゆえの儚げな薄青い世界を心に広げています。
身勝手な解釈もいいところ。まったく違う詩歌になってるではないか・・・。

などと、そんなどうでもいいわたしの解釈を先に書いてしまったのは、
どんな解釈も受け入れるポエカフェの雰囲気を伝えようとおもったからです。
詩歌について話し合うことに敷居を高く感じておられる方も多いかとおもうけれど、
答えがあり正解を出す場ではなく、それぞれのおもいを語り、
また、他の人のおもいを知り、時にそこへさらに自らのおもいを乗せるなどして
味わい遊ぶことにあるのだとおもいます。
今回のポエカフェでも、様々な解釈が往き交い、その解釈は自分とは逆であったりもしますが、
そこがまたおもしろくて、何か突拍子な発言がでないかと待ち望んでしまうほどでした。
参加された方の中には、自分とは違う発想に光を見て、大事に持ち帰るようすもみられました。

そしてこれだけでないのが、Pippoさんのポエカフェなのです。
はじめて知る詩人、知っているが詳しくまでは知らない詩人の、詩に、
詩人の生い立ちを重ねたり、詩の背景や当時の世の移りなどを折り込み、
堪能することになります。
仮にあたたかな詩や力強い詩が、実は病床にあって作られたであるとか、
困窮を極め苦労の中で生まれたのであれば、人情からしても受け入れられやすいけれど、
世間からはどうしようもない奴とおもわれてしまうような素行を持った詩人もいたりで、
そんな奴がどうして・・・と不思議におもいながら読み解くなど、新しい発見があるのです。

例えば吉井勇の場合をPippoさんの著書『心に太陽をくちびるに詩を』から抜粋するると
「~退廃的で官能的な酒と恋愛の青春をみずみずしく歌い、
明治末期の青年たちを魅了した吉井勇~」
とあります。
このような注釈が入ると、ますます「くれなゐの薔薇(そうび)~」の歌に
色香が立ち上ぼってきませんか。

今回は『少年・少女』をテーマに多くの詩を集めてくださったPippoさん。
その労力はたいへんなものであったとおもいます。
勝手な想像ですが、詩人とは少年少女の心を残したまま大人になったのではないか
とおもっているので、どの詩人にも幼年期を詠んだ詩があるはずだろうと、
そしてその数は膨大であったろうとおもいます。
Pippoさんはその中からこれだとおもう詩を今回のために選詩されたのだとおもうと、
気が遠くなる作業であったこととお察しします。
Pippoさんはこの重労働を、楽しかった!と清々しくおっしゃいました。

ポエカフェテキストに紹介された吉井勇の短歌。(この中から好きな一句を朗読する)

「泣く少女(をとめ)笑ふ少女とふたりあるごとくに変わる君なりしかな」

「くれなゐの薔薇(そうび)のなかに倒れ伏すごとくに君は砂にまろびぬ」

「いくたりの男のためにとられたる手かは知らねど我も取りたる」

「その真昼柑子の蔭に見し夢のなかの少女をいまだ忘れず」


Pippoさんに倣って【その2】などと一丁前に書いてしまったのに、
今回のポエカフェのようすには遠く、わたしのおもいばかり綴ってしまいました。
吉井勇のたった一つの短歌だけでもこんなにも楽しみ、
大げさに見えるかもしれませんが、生涯忘れらない一句として胸に残そう!
と、日記としても記しておきたかった。訳(わけ)もありまして、、
レポートらしからぬレポートご容赦ください。
これからもし倒れ込むような躓き転ぶような出来事があったら、この句を思い出し、
薔薇(そうび)のような志でありたいとおもうのでした。

加えて。一番くじを引き当て頭が真っ白になり、読み方もぎこちなく、赤面しましたが、
吉井勇に当たって、よかった!
きっと参加された皆様も同じように当たった詩は忘れられない一篇となったのでは。

Pippoさん、皆様、心あたたまる幸せな時間を
ほんとうにありがとうございました*.゜。:+*.゜

再会を祈り心より感謝を込めて
croixille 中村早美